ご家族支援(後編)
ご家族支援(前編)
平成27年9月27日
中澤家には「アルト」という犬がおりまして・・。その「名犬」アルトくんが脱走してしまい、「迷犬」になってしまったお話です。
介護と関係ないじゃん?? と思う方も、まずは落ち着いて最後まで聞いてくださいな(笑)
それは私が宿直明けの朝でした。
妻から電話が入り、「アルトがいなくなっちゃった・・」と泣きそうな声で訴えてきました。「でもこっちはまだ仕事中だし・・」と思いましたが、それは胸にそっとしまい、妻の話を聞きました。
それから急いで仕事を終え、9時過ぎには帰路についたのですが、途中で妻から電話が入り、「アルトが見つかったの!!」との報告が
脱走(推定では前日の夜9時過ぎ)から発見まで約12時間・・・よくぞ無事に戻ってきてくれたものだと感心しました。
発見のキッカケは隣集落の愛犬家(Aさん)からの通報でした。それも、妻の友達(Bさん)を通じての連絡でした。
ちなみにAさんとBさんは愛犬家つながりで、元々知り合いです。
妻とBさんは同じ集落&子ども会で顔馴染みという関係。
発見までの経緯は次のとおり。
Aさんが朝起きると、見知らぬ犬が庭先に・・。Bさん宅で犬を飼っていることを知っていたAさんはすぐに保護してBさんに連絡。しかし、Bさん宅のワンちゃんはきちんと家におりました。
Bさんは考える・・「もしかしたら中澤さん家のワンちゃんかも?」と。
Bさんから妻へ連絡が入り、妻がAさん宅を訪問、御用となったわけです。
やっぱり介護なんて関係ないじゃん、と思うなかれ!!
アルトくんを「認知症の高齢者」に置き換えると・・そう、徘徊の話になるのです。
TVでも毎日のように取り上げられる認知症の話題・・。平成27年度介護報酬改定の基本的な考え方においても、「地域包括ケアシステム(中重度の要介護者や認知症高齢者となったとしても、住み慣れた地域で自分らしい生活を続けられるようにする)の構築」が重要であることが示されました。
筑西市の第6期介護保険事業計画にも、認知症対策の強化(認知症地域支援推進員の設置、認知症初期集中支援チームの設置、認知症サポーター・キャラバンメイトの育成など)が盛り込まれております。
地域で認知症高齢者をどう支えていくかが課題であり、その対策が急務となっているのです。
今回の脱走事件が解決に向かったキッカケは「興味・関心」にあると思うのです。
「あれ、このワンちゃんは・・」「もしかしたら○○さんの・・」と考えを巡らせてくれたことが第一歩であり、電話で連絡をするという行動に移してくれたことが結果に繋がったのではないかと。
一概には言えないが、これを認知症高齢者に当てはめた場合、「あれ、このあたりにこんな人いたっけ?」「あの人、なにやら動きがあやしいぞ・・」といった地域の目を強化することが、認知症高齢者を支えるご家族の「安心」に繋がっていくのではないでしょうか。
長々と書いてしまいましたが、今回のブログで一番伝えたかったこと、それは「にはしっかり首輪をしておこう」ということです(笑)。
ではまた(^^)/